京都宇治で抹茶のお香の製造販売、そしてお香づくり体験を開催しております
INCENSE KITCHENの後藤と申します。
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『草枕』で、主人公の画工がある老人に
茶を振る舞われます。その時の様子がこちら↓
茶碗を下へ置かないで、そのまま口へつけた。濃く甘く、湯加減に出た、重い露を、舌の先へ
一しずくずつ 落として味わって見るのは閑人適意の韻事である。
普通の人は茶を飲むものと心得ているが、あれは間違いだ。舌頭へぽたりと載せて、
清いものが四方へ散ればの咽喉へ下るべき液は殆どない。只馥郁たる 匂が食道から胃の
なかへ沁み渡るのみである。歯を用いるは卑しい。水はあまりに軽い。玉露に至っては
濃かなる事、淡水の境を脱して、顎を疲らす程の硬さを知らず。結構な飲料である。眠られぬ
と訴うるものあらば、眠らぬも、茶を用いよと勧めたい。
なんともこのお茶、美味しそうだと思いませんか⁈✨
お茶をただ飲むのではなく、舌先にぽたりと落とし、それが四方に散り、、、あっ、
前述の通りです(^^;
(夏目漱石内坪井旧居)
こんな部屋でゆっくりとおいしいお茶に喉を潤していたのでしょうか。
お茶のおいしさを表す表現は色々ありますが、
こんなにおいしそうに、しかもこんなに詳細に表現したのは、
さすが世界に誇る日本の文豪・夏目漱石ですね(*^^*)
ちなみに、
お茶の香りを表現するときに「馥郁(ふくいく)たる香り」という言葉があります。
ただ「良い香り」ではなく、「食欲をそそるような良い香り」という意味もあるそうです。
よりお茶が美味しそうに香ってくる様が目に浮かぶ、お茶の美味しさを表現するのにもってこいの言葉だと思います。
当店の「いとをかし香【抹茶】」も、
実に馥郁たるお茶の香りですよ。
一度お試しあれ♪
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